コバカズのゴルフトーナメントを深読みする(3)

コバカズ
SPECIAL2017.11.03 更新

「ダメな理由」がわからないと先には進めない、というお話

私はいま怒っています。いや、怒りというよりは落胆というべきか。とにかくふだんさほど感情が上下しない私が、今年の日本オープンゴルフ選手権の報道にはかなり揺さぶられています。

いまの気持ちを言葉にするなら、

バカじゃないの?

ということになりましょう。

え? なぜかって? わかりませんか?? 本当にわかりませんか???

では言いますが、今年の日本オープンはアマチュアが勝つチャンスがあったんですよ。東北福祉大1年生の金谷拓実選手がサンデーバックナインに入ってから堂々と優勝争いを演じたんですよ。若干19歳が最後の最後までプロを追い詰めたんですよ。物凄いことをやってのけたと思うんですが、その割は扱い小さくないですか?ってことなんです。もちろんニュースにはなりましたよ。でも全然話題にはなっていませんよね。少なくともゴルフやらない人にはこのニュース届いていませんよね?

人気が低迷する国内男子ゴルフの中で、人々の耳目を引く格好のネタだと思うんですけど、どうして料理しないんでしょうか? ブースター効かせて拡散しないんでしょうか? ネタを生かす自信がないから? 金谷君が地味だから? 優勝しなかったから?…私にはわかりません。

その昔、コメディアンの関根勤さんがよく言っていましたっけ。「僕がテレビに出るときはパスを回す側に徹するんです。なぜかというと、視聴者はフレッシュなものを見たいと思っているから。旬なタレントさんに話題のパスを出して、それを彼らが決めるのが理想のカタチだし、自分たちベテランの役割だと思うんですよね」

どうですか? 私がこれを関根さんから直接聞いたときは「なるほど!」と思ったし、だからこそベテランも新人も生きて、結果的はウィンウィンになるんですよね。

だからフレッシュなネタを軸に報じましょうよ!!!!!

こういう事実を突きつけられると、プロツアーに携わっている人たちが人気が低迷している理由に気付いていないとしか思えません。つまり、既存のツアーのあり方や、既存の選手や、既存の報道の仕方はとっくに飽きられているんですよ。興味がないんですよ。優勝者の小技が光った? 優勝者の世界ランクが上昇? 知らねえよそんなもん! あ、これはあくまでも私の個人的な感想ですが、同じことを思っている人も少なくないのではないでしょうか。(あくまでも予測です)

それよりも、次に金谷選手が競技に登場してくるときのために「フリ」を作っておくことのほうが未来のためになると思うんですが・・・。私ってズレてます? 日本オープンは第1回の赤星六郎氏(レジェンド!)以来アマチュア優勝がないわけですから、「最高峰のゲームでプロを最後まで追い詰めたアマチュア選手」は価値があるし、ここで一度広く知らしめて、事前にしっかり告知すれば見に来る人も増えると思うんですけどねえ・・・。

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