これからお話するのは、パッティングの上達法です。私の話に耳を傾けていただければ、確実にパッティングは上達します。また、技術が向上するだけでなく、ゴルフに必要な“感性”も育まれていくということも頭に入れておいてください。

まずは距離感の話をしましょう。距離感があるかないかは、練習グリーンで３球打てばわかります。カップに向かって打った時、3球ともカップに寄った場合、また、１球目は寄らなかったけど２球目、３球目が寄った場合は、距離感のある証拠です。しかし、１、２球目は寄ったけど３球目は寄らなかった、１、３球目は寄ったけれど、２球目は寄らなかったという場合は、距離感がないといえます。

何故なら、距離感の源は、“記憶力”だからです。１球目が弱かったから２球目は少し強めに打つ。このように１球目の記憶があれば、それを基準に調整できます。これが距離感の正体であり、記憶がなければ、常に行き当たりばったりのストロークしかできないということになります。

距離感を育むのに最適なのは、「リピートトライ」というドリルです。

ボールを10センチ間隔で２個並べ、手前のボールを自分の好きな振り幅で打ちます。大事なのは、そのボールの行方を追わないこと。目線は、ボールのあったところに置いたまま２～３秒かけて、自分がどれくらい転がしたかを記憶します。
次にもう１つのボールのところでアドレスを作り、１球目と同じ強さでボールを打ちます。ここで初めて打ち終わったボールを見ます。２つのボールが至近距離にある場合は、距離感がある証拠。もし、大きく離れていたら、距離感がないということです。

距離感がない人でも、このドリルを繰り返しやれば、すぐに距離感が身に付きます。ぜひやってみてください。